セッションのように保育する。

和歌山県初の毎日型森のようちえん・めぐみと森のようちえん代表の佐道大倫(ひろ)です。


めぐみと森のようちえんでは、

朝の会・お昼ご飯・終わりの会は全員集まることにしています。  


特に朝の会は

1日の予定を決める重要な場です。  

朝の会でどんな遊びをするか

条件が揃っていれば、どんな場所に行くかということも話し合います。 

それ以外の時間は、 基本的に、子どもたちと私たちで時間を創っていきます。

決して子どもたちに全て任せるというわけでなく、 保育者である私たち大人も、一人の人間として意見を伝えて一緒に考えるというスタンスです。 

今日の朝の会の結果

西展望台というとても景色がいい場所に行くことになりました。

年長・年中さんは探検、

年少さんはゆっくり森を楽しみながら散歩。

 そこでお昼ご飯を食べて、遊んでとゆったりした時間。


時間もあったので急遽昼の会を開催。

朝の会のように、行き先や午後からの過ごし方を話し合います


 ぽぽ: 

「ここで遊ぶこともできるけど、お昼から別の場所へ行くこともできる。どうする?」 


子どもたち: 

「別の場所に行きた〜い!」

 「この場所(西展望台)にまた来た〜い!」


ぽぽ :

「わかった!じゃあ行くとしたら、プレーパークか、初めての場所になるけど、春休みのイベントで作った秘密基地がある場所の2箇所かな」


子どもたち: 

「初めての秘密基地がいい!」 


 ということで移動することに。。 


ところが、 

途中で、子どもたちが大好きな!!

「狐の小判(ハゼの実)」がたくさんある場所に遭遇。

狐の小判を100個集めると願い事が叶うという話が何処かしこから聞き、

移動中でも狐の小判に出会うと首ったけです。


みんな必死です。 

願い事を叶えたい!というよりは

とりあえず100個集めたい! 

そのあとに願い事ぐらいな雰囲気です。


子どもたち: 

「狐の小判を集めて数えたいんやけど、白い入れ物ない?」 


 ひろ: 

「あるよ〜」 


ということでひたすらに狐に小判集め。

なんと、168個集めたお友達も!!

願い事叶え放題!笑


子どもたちが「グッと」入り込む瞬間 
「遊び込む瞬間」を大切にしています。

写真は雨の中、池を夢中で作る子どもたち。

「遊び込む」中で、

・新たなモノ、コトとの出会い

・友達との関わり、ぶつかり

など多くのことを獲得するからです。 


そんなこんなであっという間に帰る時間に。 

年度初めだったのでしませんでしたが

もう少し、対話の場を積み重ねた先に

 「狐の小判を拾う?それとも秘密基地行く?」
 と仕掛けてみることもできると考えています。

写真は歩き時の先頭での争いに「どうしたらみんなが安全で納得した形で歩けるのか」をテーマに話をしている様子です。(葉っぱを人に見立てて、この場合はこうと真剣に話をしていました。一方で年少さんはまだ自分ごとではなく、こういう場があるということを理解している段階)

このように

保育者と子どもは一方通行の関係というよりかは
保育者と子どもたちが呼応しながら

一緒に時間を創っています。  


保育者は

子ども一人一人
子どもたちが集団として
どんな心・身体の状態か。 

私たち保育者自身の状態も見極めながら

JAZZバンドの即興セッションのように

朝の会中に登場した毛虫。子どもたちの興味に寄り添ったことで「毛虫ジャンプ」に遭遇!

保育者は子どもたちと 「セッションするように保育している」 のです。 


予定を組んで、それ通りに進めるスタイルではないので、

毎回どう転がるのかという緊張感もあります。


予定調和ではなく、予定不調和。

私たちが大いに刺激を受けた神奈川県逗子市にある「ごかんのもり」から学んだ概念

0から作る時間自体、私たちも子どもたちも楽しんでいます。 

まさに人生と同じ。
1日あたり約5時間。

子どもたちも私たち保育者もしっかり生きている時間です。 


 (ひろ)



めぐみと森のようちえん

めぐみと森のようちえんは未就学児を対象とした、 「自分の土台を創る保育〜自分の人生を生きるために〜」をテーマにした全く新しい幼児教育です。 「選択と自由」「対話」「環境」の3つの要素と、パーマカルチャー 「暮らしの知恵」を大切にしています。 和歌山の豊かな森・川・海がまるっと園舎・園庭の認可外保育施設(幼児教育無償化対象施設)です。