自己肯定感が低い日本の若者
で少し書きましたが、
「生きる力」の基礎となる
「自尊感情=どんな自分であっても その自分を受け入れ、 大切にできる感情 」
が低いという子どもたちの現状をまとめたいと思います。
平成26年度「子ども・若者白書」より
自分で満足している割合は5割を切り、
自分に長所がある割合も7割を切っています。
アメリカやイギリスとの違いはなんでしょうか?
「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」割合は5割近くしかなく、
逆に「つまらない、やる気が出ないと感じたこと」の割合は突出して高い!
という状況です。
これからの未来を担う世代が、こんな状況になっている!!
と私はショックを受けました。
反面、私たちが学童保育の現場で感じていた感覚は間違っていなかったんだなと、正直なところホッとした部分もあります。
そこで
自尊感情・自己肯定感が育まれる取り組みが必要
と考えるようになったのです。
そしてこんなデータを見つけました。
加えて、
生活体験=調理、掃除、修繕 味噌・醤油作り 地域交流活動 etc
が多い子どもが自己肯定感が高いということもわかってきています。
まとめると
自然体験や生活体験が豊かな子どもは 自己肯定感が高い!
ということです。
ただポイントは、単純に体験を用意すればいいということではありません。
子どもたちの自尊感情・自己肯定感は
乳幼児期の親の養育態度・親自身の自尊感情に影響を受ける
乳幼児期の成功体験の積み重ねが大切
という要素があります。
やはり大人の関わり方がポイントになるということが見えてきました。
写真は
めぐみと森のようちえんの保育中の一コマ
行き先を話し合っています。
「ここに行きたい!」
「滑り台に寄りたい!」
「ブランコに乗りたい!」
などそれぞれの想いがあって
その上で、
「こことここ行ったら遊ぶ時間が少なくなるな〜」
「こことここは遠いからしんどいな〜」
と納得解を探求しています。
私たち大人は、交通整理(ファシリテーター的な関わり)はしますが、
基本的に子どもたちに判断を委ねます。
※注:スタッフの体制やフィールドの状況が整った時のみ子どもたちと「行き先の選択」をします。普段の保育の場面では、上記のような姿勢で物の取り合いといった小競り合いや喧嘩の交通整理を行なっています。
そういった経験を積み重ね、
「予定詰め込みすぎたらしんどいな〜」とか
「今日はいいか」とか
それぞれが「妥協点=いい塩梅」を見つけていく力を身につけていきます。
めぐ森のように
「子どもを子どもとして扱わず、一人の人間として関わる」環境を広げることで、
自己肯定感・自尊感情が低い日本の若者の課題を解消することに、繋がると考えています。
(ひろ)
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